パスタの麺の種類と特徴


私達が普段から口にすることも多いパスタ。実は650以上もの種類があるということをご存知でしたか?形状や特徴によって驚くほど細分化されるんです。当然全てを把握するのは難しいですが、大まかにでもその特徴を知れば、食べ慣れたパスタも違った魅力が見えてくるかもしれません。

この記事では大きく「ロングパスタ」と「ショートパスタ」に分け、代表的なパスタの種類とメニューを紹介していきます。イタリアンが好きな方は、ぜひチェックしてみてください。

-パスタ麺の種類は大きく2つに分類される

パスタ麺の種類は650種類以上ありまた、それぞれに特徴や調理法も異なりますが、形状で分類すると、ロングパスタとショートパスタの2種類にわけられます。

・ロングパスタとは

一般的にロングパスタは、25cmほどある麺状のパスタを指します。麺文化が根付く日本においては、このロングパスタが最も親しまれています。ゆで方や品質によって全く異なる食感を楽しむことができるという特徴を持ちます。

・ショートパスタとは

ショートパスタは短くカットされたパスタであり、種類が非常に多くあります。また、形状も個性的なものが多く、見た目にも楽しことができるでしょう。ソースにからめたり、和えて食べたりと多用な食べ方が可能なパスタです。

-ロングパスタの種類と代表的なメニューや調理法

・スパゲッティ

スパゲッティは、断面が円形であり太さが2mm前後のロングパスタと定義されています。イタリアでも多くの人に食べられている、代表的なロングパスタです。日本においても非常にポピュラーで、「パスタ=スパゲッティ」と認識している方も少なくないかもしれません。また、濃いめのソースとの相性が良いことが特徴でもあります。

・スパゲッティの代表的なメニューや調理法

スパゲッティは、さまざまなソースとも相性が良いロングパスタです。特に相性が良いのは、ペスカトーレやアラビアータといったトマトソース系や、カルボナーラのようなクリーム系パスタで使われています。日本ではナポリタンで使われていることが多いです。

・スパゲッティーニ

スパゲッティよりも経が細く、こちらも日本でよく食べられている代表的なロングパスタであす。アルデンテを感じやすいことが大きな特徴です。円形の断面の太さは1.6mm~1.7mmであり、スパゲッティと混同されがちです。実は一般的に流通しているのはこのスパゲッティーニですが、そのことは意外と知られていません。

・スパゲッティーニの代表的なメニューや調理法

細めの特徴を活かし、汁気が多いパスタに使われます。主にペペロンチーノやボンゴレビアンコといったオイル系のパスタとの相性が抜群です。

・フェットチーネ

フェットチーネは4mm~7mmの平麺のロングパスタであり、イタリアの中南部でよく食べられています。古代ローマ時代から食べられていて非常に歴史が深く、日本でも非常に人気のあるパスタでもあります。形状が似ていることから「フェットチーネグミ」なんていうお菓子も発売されており、認知度の高さを伺うことができますね。

・フェットチーネの代表的なメニューや調理法

平麺でソースがよく絡むため、濃厚なパスタによく使われています。主にカルボナーラやアルフレッドといった、クリームベースやチーズベースのソースとの相性が非常に良いです。

・フェデリーニ

フェデリーニは、糸や薄いといった意味が語源です。断面が円形で太さは1.4mm~1.5mmのロングパスタで、スパゲッティやスパゲッティーニよりも経が細いことが特徴です。また非常に細いパスタですが、表面がざらついているため、しっかりとソースに絡む特徴も持っています。伸びやすい性質があるため、取扱には注意する必要があります。

・フェデリーニの代表的なメニューや調理法

細めなパスタのため、トマトソース系やスープパスタ、軽めなオイル系のソースで用いられていることが多いです。また、トラパネーゼやジェノベーゼといったペースト系のソースとも相性が良いためよく使われています。

・カッペリーニ

カッペリーニは、多数あるロングパスタの中でも非常に細いことが特徴で、髪の毛が語源とされています。一般的には断面が円形で太さは1.3mm以下のロングパスタと定義されています。

・カッペリーニの代表的なメニューや調理法

カッペリーニは、主に冷製パスタやスープパスタで使われることが多いです。夏は冷製パスタとして、それ以外はスープパスタとして用いられています。一方、細いため取扱が難しく、クリーム系やオイル系のパスタのようなパスタとは、あまり相性がよくないので注意が必要です。

・ラザニア

日本ではラザニアという料理名で親しまれていますが、実は料理ではなくロングパスタの種類なのです。イタリアナポリの名物として有名で、平らな板状の麺が大きな特徴です。もともとは手打ちで作った生パスタでしたが、現在は乾燥させたものが主流となります。

・ラザニアの代表的なメニューや調理法

ミートソースとチーズを幾層にも重ねて焼くラザニアで最も使われています。またミートソースをカレーソースに変えるなど、様々なアレンジで楽しむことが可能です。

・リングイネ

リングイネは楕円形で直径1.9mmほどのロングパスタです。弾力がある食感が大きな特徴で、この食感が日本では多くの人からの支持を集めています。

・リングイネの代表的なメニューや調理法

リングイネの定番メニューといえばジェノベーゼですね。また、クリームソース系のパスタ、魚介系パスタとも相性が抜群なため、それらに用いられていることも多いです。

-ショートパスタの種類と代表的なメニューや調理法

・マカロニ

イタリアではマッケローニと呼ばれており、日本でも広く知られるショートパスタの一つです。管状またはその他の形状で太さは2.5mm以上、と定義される幅も広くなっています。

・マカロニの代表的なメニューや調理法

マカロニグラタンやマカロニサラダとして用いられることが多いですが、トマトソースやクリーム系ソースと合わせても美味しく食べることが可能です。

・ペンネ

ペンネは、ショートパスタの中でもマカロニと並んで日本に馴染みの深いショートパスタです。円筒状のパスタをペン先の形状のようにカットしており、イタリア語でペンや羽根といった意味を持つ語源からペンネと呼ばれています。

・ペンネの代表的なメニューや調理法

ペンネ・アラビアータが王道としてあげられます。ソースが円筒の中に入り込みやすいため、ソースの絡みは抜群です。またバジルソースやクリームソース、グラタンとも相性がよいショートパスタです。

・ラビオリ

イタリア語でかぶの意味を持つ、約3cmの四角形の形状が特徴のショートパスタです。上下2枚の生地が合わさっており、中に詰め物をして食べるのが一般的です。

・ラビオリの代表的なメニューや調理法

生地の中に肉を詰め、トマトソースや野菜スープを和えて使われることが多いです。またクリームソース系とも相性がよいため、詰め物とソースを変えることでさまざまなアレンジが可能です。

・フジッリ

フジッッリは、螺旋状の形が特徴的なショートパスタです。別名でスピラーレとも呼ばれ、イタリア語で螺旋階段という意味を持っています。日本ではカールマカロニと呼ばれています。

・フジッリの代表的なメニューや調理法

螺旋の形により、ドレッシングやマヨネーズが絡みやすいため、サラダとして用いられていることが多いです。またオイル系やスープパスタとも相性が良いですが、食感が悪くなりやすいので茹ですぎには注意が必要です。

・ニョッキ

ニョッキは、小麦粉とじゃがいもを使って作られている団子状のショートパスタです。語源はこぶや指の節目など諸説あり、数あるショートパスタの中でも歴史が長いことが特徴です。イタリアでは一般的な家庭料理として親しまれ、じゃがいもの代わりにほうれん草や他のイモ類を練り込むなど、幅広いバリエーションがあるショートパスタです。

・ニョッキの代表的なメニューや調理法

トマトソースやペースト系のソースによく使われています。フジッリ同様、茹でる時間に気をつけないと食感が悪くなってしまうので注意が必要とされます。

・ルオーテ

車輪の形が非常に特徴的なショートパスタであり、イタリア語での語源もそのまま車輪です。ショートパスタですが、メインとしてではなく、脇役的な存在として認識されていることも特徴です。

・ルオーテの代表的なメニューや調理法

脇役としてサラダやスープの具として用いられていることが多いですが、トマトソースを使ったミネストローネとも相性がよく、スープに馴染んでくれるでしょう。

-まとめ

比較的有名なものを中心に様々なパスタをご紹介しましたが、これでもまだまだほんの一部に過ぎません。主食の種類だけで650種類以上もあるのですから、イタリアの食文化の豊かさが伺えますね。これからパスタを食べる際には、パスタそのものの種類にも注目してみてください。きっとより一層楽しく味わうことができるはずです。