イタリアっ子も大絶賛!イタリアンで飲みたいおすすめ食前酒


イタリア料理には食前酒を飲むことが多いですが、「はじめの一杯は何を飲めばいいのかわからない」と思ったことはありませんか?食前酒は決してファッション感覚で飲むものではなく、料理をより楽しむことが目的です。選ぶ際に迷うことがないように、イタリアで食前酒の定番の数々を、選び方も含めてご紹介していきます。

 

―適切な食前酒を選ぶことで、料理をより美味しく楽しめます

食前酒を飲む目的は、大きく分けて2つあります。まず1つ目は、胃を適度に刺激して食欲を増進させること。もう1つは、前菜が提供されるまでの場しのぎです。そのため、始めからアルコール度数の高いものを飲んでしまうと胃を痛めてしまい、また酩酊状態で料理の味がわからなくなる恐れがあります。

 

食前酒は、アルコール度数が低く、甘すぎず、すっきりした口当たりのものを選ぶことが大切です。以上をふまえ、食前酒で是非、飲んでいただきたいものをご説明します。

 

―カクテル

アペロール

アペロールは、イタリア発祥のカクテルです。赤みが強いオレンジ色で、アルコール度数は11度。ビターオレンジやスイートオレンジに、ハーブをブレンドしたものです。さっぱりとした口当たりと、ハーブ特有のさわやかな香りが特徴で、食前酒に適している一品です。オレンジベースのため、オレンジジュースや白ワイン、シャンパンとの相性も抜群です。

 

カンパリ

カンパリは、苦味があり、鮮やかな赤色が特徴のカクテルです。日本でも居酒屋やバーでよく見かけますが、イタリアでも人気のある食前酒です。カンパリ自体のアルコールは25度と高めですが、一般的にソーダや白ワイン、果実を絞ったものと割って飲まれます。

 

スプリッツ

スプリッツは本場イタリアで、もっとも人気があるといっても過言ではない食前酒です。アペロールやカンパリに白ワインもしくはスパークリングワインを加えたうえに、スライスしたオレンジ、オリーブの実を入れて作られます。北イタリアのヴェネト州では、食前酒の代名詞的な存在として飲まれています。なお、甘みのあるスプリッツを飲みながら、オリーブの実を食べるのが王道です。

 

モヒート

モヒートは、ラム酒がベースのカクテルです。もともとはイギリスの海賊が考えたお酒で、イタリアでは食前酒として人気のある一品です。たっぷりのフレッシュミントにラム酒、ライム、砂糖を加えて作ります。フレッシュミントの爽やかさと、ややアルコール度数が強いことが特徴なため、お酒が苦手な方は避けたほうが無難かもしれません。

 

ネグローニ

ネグローニは、カンパリ、ベルモット、ドライ・ジンを混ぜて作られたカクテルです。名前の由来は、フィレンツェの老舗リストランテの常連客で美食家として有名だったカミーロ・ネグローニ伯爵が食前酒として飲んでいたことから来ています。ベルモットの甘さとドライ・ジン、カンパリのほろ苦さがほどよく合い、辛口のカクテルとして男性に人気があります。またドライ・ジンの代わりにスパークリングワインで割ったものをネグローニ・ズバリアートと呼び、こちらも人気の一品です。

 

ジントニック

ジントニックは、ジンベース(ライ麦、大麦、ジャガイモが原料の蒸留酒)のカクテルで、イタリアでは食前酒として定番にあげられます。レシピは、ドライ・ジンにトニックウォーターというシンプルさが特徴です。アルコール度数は5%ほどでクセがないため、アルコールが苦手な方でも飲みやすいお酒です。

 

スプモーニ

スプモーニは、イタリアが発祥のカクテルです。カンパリにグレープフルーツジュース、トニックウォーターを混ぜて作られているため、甘酸っぱくてスッキリとした口当たりが特徴です。イタリアでも食前酒として男性、女性問わず人気のあるカクテルです。

 

キール

キールは、白ワインを使ったカクテルで代表的なもので、辛口の白ワインにカシスリキュールを混ぜて作られます。1945年にフランスのブルゴーニュ地方で誕生したお酒ですが、イタリアで人気のある食前酒の1つです。カシスリキュールが少なめに入っているため、辛口の中にもさっぱりとした口当たりがあることが特徴です。アルコール度数は、10度から14度。また氷が入っていないため、白ワインとカシスリキュールを十分に冷やしてから作り、提供されます。

 

―スパークリングワイン

プロセッコ

プロセッコは、イタリアを代表するスパークリングワインで、イタリアで食前酒として飲むのは習慣と言っても差し支えないほどの人気です。もともとはブドウの品種でしたが、後にこの品種を使って作られたスパークリングワインを指すようになりました。辛口でキレのある発泡が特徴です。

 

ベリーニ

ベリーニは、ベネツィアで誕生したスパークリングワインです。白桃のピューレにスパークリングワイン、ザクロの果汁と砂糖を混ぜたグレナデンシロップを混ぜて作られます。キレイなピンク色をしており、アルコール度数が低めで甘みもあるため、女性にオススメの食前酒です。

 

フランチャコルタ

フランチャコルタは、ロンバルディア州・フランチャコルタが発祥のスパークリングワインです。イタリアでは食前酒として定番にあげられます。「フランチャコルタの奇跡」とも呼ばれ、イタリア高級ワインの代名詞的として高く評価されているほど。特徴である、きめ細かな泡と苦味が食欲を増進します。

 

アスティ・スプマンテ

アスティ・スプマンテは、ピエモンテ州で誕生したスパークリングワインで、白ワインがベースとなっています。モスカート・ダスティというマスカット品種を使って作られているため、上品な甘さと口当たりが良いことが特徴です。辛口なお酒が苦手な女性にオススメの一品で、迷ったらこれを選ぶとよいでしょう。

 

ランブルスコ

ランブルスコは、イタリアでもっとも料理が美味しいとされる、エミリア・ロマーニャ州で作られたスパークリングワインです。白ワインがメインのスパークリングの中でも珍しい、赤ワインのスパークリングワインです。最近では品質の向上が目覚ましいとして注目を集め、食前酒として人気があります。独特の渋みとフレッシュな酸味が特徴です。

 

トレント

トレントは、イタリア最北端トレンティーノ・アルト・アディジェ州で誕生したスパークリングワインです。シャルドネ、ピノ・グリージョなどの白ぶどうをメインに使い、昔ながらの瓶内二次発酵式で造られています。柑橘系とナッツの香りが混じっていることが特徴で、酸味とミネラルのバランスが良く、持続性がある泡との相性が抜群の一品です。

 

―その他

マティーニ

マティーニはカクテルの王様とも呼ばれ、イタリアでは食前酒として定番です。しかしアルコール度数が20度を超えるため、お酒な得意な方以外が飲むことは避けたほうが無難です。あくまでも「イタリアでは定番のもの」として頭に入れておいても良いでしょう。

 

―まとめ

以上のようにイタリアで定番の食前酒は、その後の食事のことを考えた上で選ばれ、飲まれています。イタリアンを最大限に楽しみたいと考えている方にとっては、どれもハズレのないものばかりです。是非参考に、あなただけの一杯を見つけていただければと思います。